導入
毎月ポストに届く電気代の明細を見るたび、リアルに手が震えているpowattです。今回は経産省の奥深くで議論されている「第10回制度設計作業部会」の難解な資料を読み解きました。結論から言うと、国主導で超巨大な「脱炭素マネー」が動く準備が整いましたが、そのツケを払うのはやっぱり私たちになりそうです。
1. そもそも、今なにが議論されているの?
今、霞が関で必死に議論されているのは「どうやって未来の電気の供給力を確保するか」という問題です。AIの普及やデータセンターの爆増で、これからの日本はとんでもない量の電気を消費します。でも、新しい発電所や巨大な蓄電池を作るには何百億円もかかりますよね。今の儲かるかどうかわからない市場環境では、どの企業もビビって巨額の投資なんてできません。
これは歴史で例えるなら、豊臣秀吉の「太閤検地」と「領地安堵」にそっくりです。秀吉(国)が「これから来る大戦(電力不足)に備えて巨大な城(発電所)を建ててくれ!その代わり、20年間は確実に年貢(収入)を保証してやる!」と大名(電力会社)たちに約束しているわけです。大名たちは「それなら城を建てよう」と安心しますが、その城の建設費を最終的に負担するのは、我々農民(消費者)という構図なんですね。
2. 押さえておきたい「専門用語」解説
経産省の資料は「霞が関文学」の極み。そのまま読んだら3分で眠れるので、噛み砕いておきましょう。
- 長期脱炭素電源オークション: 国が開催する「20年間の家賃保証付きアパート建築コンペ」のようなもの。蓄電池や水素発電所など、環境に良くて巨大な設備を作った企業に対し、長期間の安定収入を約束する制度です。
- 容量市場(ようりょうしじょう): 実際に発電した「電気」を買うのではなく、いつでも発電できる「スタンバイ能力」に対してお金を払う仕組み。お抱えの専属医に「いざという時よろしくね」と毎月払う顧問料をイメージしてください。
3. 審議会資料の要点まとめ
今回の第10回会合の核心部分は、以下の3点に集約されます。
- 長期脱炭素電源オークションの対象となる設備(大規模蓄電池、揚水発電、水素・アンモニアなど)の具体的な要件と入札ルールの整理。
- 投資回収の予見性を高めるため、事業者がどれくらいの「固定収入」をどのタイミングで得られるかのスキーム確定。
- 万が一、落札したのに計画通りに発電所を作れなかったり、稼働できなかったりした場合の厳しいペナルティ(没収ルール)の設定。
4. 私たちの生活にはどう影響するの?【重要】
お役所言葉の裏にある本音を正直に言います。この政策が進むと、私たちの電気代が劇的に安くなる未来は当分来ないでしょう。
新しく作られる環境に優しい発電所や巨大なバッテリーの「20年間の家賃保証」は、巡り巡って小売電気事業者(私たちが契約している電力会社)が負担し、最終的には私たちの毎月の電気料金に上乗せされます。私がいま住んでいる大阪の豊中も、夏場は殺人的な暑さになります。エアコンなしでは命に関わるのに、「脱炭素のためのスタンバイ費用」が電気代に乗っかってくるわけです。クリーンな未来を手に入れるための必要経費とはいえ、一人の生活者としては思わずため息が出ちゃいますね。正直、これはキツいです。
5. 【投資家目線】この政策、ぶっちゃけどう見る?
さて、ここからは投資家powattとしての血が騒ぐパートです。電気代が上がるなら、株でその分を回収してやろうじゃありませんか。
- チャンスのあるセクター: 大本命は「大規模蓄電池システム」や「送配電インフラ」に関わる企業です。オークションで確実に利益が見込めるとなれば、メガバンクからの融資も引き出しやすくなり、インフラ建設のラッシュが来ます。バッテリー部材、プラント建設(EPC)、そして水素サプライチェーンの根幹を握る商社や重工メーカーは、長期的な特需に沸くはずです。資料を読みながら、思わずガッツポーズしたくなる銘柄がゴロゴロしています。
- リスク要因: 逆にキツいのは、自前で発電所を持たない「新電力」企業です。容量市場の負担金が重くのしかかり、価格転嫁できなければ一気に利益が吹き飛びます。また、落札した企業にとっても「建設資材の高騰」は大きなリスク。入札時の価格で作れず、ペナルティを食らう企業も出てくるでしょう。
- 結論: ゴールドラッシュで一番儲かったのは、金を掘った奴ではなく「ツルハシとジーンズを売った奴」です。発電事業者そのものよりも、彼らに設備やシステムを納入する「裏方(インフラ支援系)」の企業を長期目線でガチホするのが、最も賢い戦略だと睨んでいます。
※注:これは投資助言ではなく、あくまで私個人の見解です。投資は自己責任でお願いしますね。
参考資料:経済産業省 該当資料

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